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はじめに

以前、村石さんが仰っていたように、所詮足で動かす道具だから、はじめから不自由極まりない演奏方法を強いられている。されど、ドラマーのこだわりはかなりのウエイトがペダルに注がれるのも事実だ。箸も使えないような足を使っていながら、なんとか早く強く動かそうとする。これぞドラマーの性。涙ぐましい訓練を日々つんでいるのだ。

 

最初から不自由なものと言えば箸もそうだろう。箸はどうやって上手に使えるようになったのか考えてみれば、キックの上達方法も見えてくる。これと決めたペダルに慣れ、毎日使い続けて5年以上はかかるのではないか。箸もそうだった。 でも、大人になってくるとだんだん出来ないことがもどかしくなる。ましてや道具のせいにしたりするのはいただけない話だ。スコアが伸びないのはクラブのせいにしたり、シューズのせいにしたりね。

 

一方で、メーカーから実に様々な種類のペダルがリリースされていて、どうしても隣の芝生は青く見える。1種類しか売られてなければ諦めもつくが、様々な個性を売りにしてどんどん新しいペダルがリリースされる。そのたびにペダルは確実に進化し、プレイの可能性も広がっている。 進化し続けるペダルに対応したいと思う気持ちも大切だ。自分のプレイに幅が出来るならね。

 

ある面では良い道具を使えば上手くなるのも一理ある。初心者のうちはなるべく癖のない素直なアクションのもので・・・・癖って言うから誤解を招くんだな。特徴のない素直なものを選んで・・・ん? 特徴のないものを選んでいいのかな? そんなの欲しい?考えてみれば、車だって洋服だって、みんな特徴のあるものを選んでいるのに、ペダルだけ白のYシャツを選べと言うのも、今更おかしい気がしてきた。 製品にはどれも個性があって、そこが気に入って購入の決め手となっていることが殆どなのにぃ。

 

また、慣れるまでに5年以上もかかるのなら、最初から自分好みのプレイに見合った道具に投資したほうが効率的な気がする。5年後にまた道具を変えて戸惑うのなら、最初から相性のいい道具に出会いたいものだ。

 

しかーし、これと決めるまでが大変なんだな。 自分のことも良く分からないうちに、決断しなければならないから、迷うわ迷うわ。全ての製品をじっくり試すことなんて出来ないから、信用出来る人が薦めるペダルだったり、好きなプレイヤーが使っているペダルをチョイスするのが普通だ。

 

その普通は、半ば妥協に近い。 それでも使い続ければ箸のように自由が利くようになるのだが、ちょっと腑に落ちない。いや、かなり腑に落ちない。妥協なんてしたくないもーん。

 

そこで、ペダルの決め手を探るべく、少しでも判断の助けになればと、今回はTAMA「IRON COBRA」を徹底解明していくことにしよう。いくぜー!

 

IRON COBRAは3シリーズ

 

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900R・・・ROLLING GLIDE

伝統的な真円ホイールを採用した、クセのないストレートなアクションが魅力のモデル。2007年モデルでは新機構Cobra Coilを標準で搭載し、スムーズさが更に向上。

900P・・・POWER GLIDE

真円ホイールの上端部を直線的にカットした偏心型スプロケット。これによりヘッドをヒットする瞬間にビータースピードが増すことになり、スピードとパワーを両立させることに成功しています。IRON COBRAのベストセラーモデル。

900F・・・FLEXI GLIDE

独特なアクションと暖か味のあるサウンドに今なお多くのファンを持つカムストラップアクション。ストラップ部にはケブラーを採用し、脚に吸い付いてくるような軽快なフットワークが楽しめます。

 

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先に書いたように、アメリカやヨーロッパ市場では、圧倒的にPが売れている。白人の大柄な体型や体重を考えればそれもうなずける。

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ネット上ではIRON COBRAは重いとか、癖がついてしまいそうなどのレビューがあるようだが、果たしてそれは本当なのだろうか?

 

これからじっくりと検証していくことにしよう。

更新:1196383338

横井ジン

22歳までプロドラマーを目指し活動するもあえなく挫折(涙) その後一転TV業界へ=アッコにおまかせ!、TVチャンピオン、進め!電波少年のディレクターを経て、2005年DRUMMER JAPAN設立。やっぱりドラムが好き!