8フィールとはなにか? – フィールとは感じるということ
8フィールとはなにかということについて考えてみましょう。
前のページで、リズムとビートは違うものであるということをわかっていただけたと思います。実は、8ビートとは日本語なのです。英語では8th notes feelとか8th notes rock feelなどと呼ばれているようです。
「ビート」と「リズム」は違うという話しをしました。beatとは「拍」という意味でしたね。しかしながら、8ビートという言葉は、日本国内においてはリズムという意味で使われています。ビートとリズムがごっちゃになっているのです。8ビートという言葉を把握しにくいのはこのためです。僕のレッスンではこの混乱を避けるために8ビートの代わりに8フィールという言葉を使っています。
では8フィールの8とは何かというと、8分音符のことです。
つまり8フィールとは
あたかも8分音符を強調したように感じるリズムのことです。
巷では8ビートのことを、8分音符を主体としたリズムというように定義されることが多いようです。しかし、僕の定義ではあたかも8分音符を強調したかのように感じるならばすべて8フィールになります。この「あたかも」というのと「感じる」というのがミソなのです。感じる主体はもちろん自分自身です。音そのもには、良いも悪いもなく、そこにあるのは好き嫌いとか、どんな風に感じるかといったものであると思います。ですから、他人がどう感じているかということと、自分がどう感じているかということを共通の定義で表すのは難しく、そういう意味ではこの8フィールを定義を考えつくまで苦労しました。^^; まあウンチクはいいですね。では、下の譜面を見てリズムを想像してみてください。
どうですか?音を聞かずに、譜面だけの想像でどれが8フィールかわかりますか?この3つの譜面それぞれに8フィールであるかどうかの判断をしてもらった上で、音を聞いてください。
ではまず1つ目の譜面です。
これは明らかに、8フィールですね。典型的なものと言えます。
では次に2つ目の譜面です。
どうですか?え?っという感じがしませんか?構成されているすべての音符が8分音符なので8フィールだと思われたかもしれませんが、
そうなんです、これは16フィールに聞こえますよね。
ではもうひとつの譜面です。
これも、聞いてみると、譜面の見た目とは違っていますね。譜面を見ただけだと16分音符があるので8フィールではないなと思ったかもしれませんが、実際に音を聞いてみると8フィールに感じられますよね。
このように、8分音符だけで構成されていても16フィールに聞こえてしまったり、16分音符でできていても8フィールに聞こえてしまったり、定義するのは結構難しいのです。なので、自分がどう感じるかがもっとも重要だといえると思うのです。「あたかも」「感じる」というのはこういう意味も含まれているわけです。